2019-01-01から1年間の記事一覧
Accordoの開封から組み立てまで 2019/12/29 Dynaudio Sapphireが引き取られてやってきた後継器が、STUDIO FRANCO SERBLINのAccordo。ルーツサウンドさんが拙宅で組み立てて下った。美しいフォルムに惚れ惚れする。本体8kg、スタンド8kgと軽量なのも有難い。…
Dynaudio Sapphire 0402/1000 2019/12/29 今日でDynaudio Sapphire(サファイア)ともお別れ。無事にルーツサウンドさんに引き取られていった。2008年7月からだから11年5か月、ありがとう、美しいフォルムとレベルの高い再生音で楽しませてくれて。 Dynaudio…
前段機器 パワーアンプ+スピーカー SACD/CD player : Accuphase DP700 Digital VQ/EQ: Accuphase DG58 (⇄ HSーlink ⇄ DP700) Analog player: Roksan Xerxes 20 + Lyra Kleos Phonoequolizer: Accuphase C27 (→ Mitsubishi BL-1→ DG58) DD Converter for iP…
⭐︎⭐︎⭐︎ 畠中恵さんのしゃばけシリーズ文庫版最新刊の第16巻。今回も短編五篇の構成。若だんなの父大店長崎屋の主人藤兵衛が倒れたという設定で、一太郎の成長を促す回となっている。藤兵衛の倒れ方と最終的な治り方にかなり無理があるが、それぞれの作品はよ…
Time: 20191217 19:00- Place: KYOCERA-DOME OSAKA GOODS Entry Live1 Live2 Live3 Live4 Live5 Live7 Live8 Live9 Live10
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 光文社古典新釈文庫版「失われた時を求めて」は2019年末現在六冊が刊行されており、現時点での最終巻となる。本巻には第三篇「ゲルマントのほうへ(I)」の後半と「同(II)」の前半が収められている。 三冊(予定)に分かれたちょうどつなぎとなる巻…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ フランス文学の傑作にして長大な「失われた時を求めて」も第三篇「ゲルマントのほうへ」に入る。第五巻はその「I」で、これまでもたびたび憧れの人として顔を見せていたゲルマント公爵夫人への恋心を主人公が募らせていく模様が語られる。 なにせマ…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ マルセル・プルースト畢生の大作「失われた時を求めて」、艱難辛苦しながらも読み進めていき、気がつけば早や第四巻。「花咲く乙女たちのかげに」も第二部「 土地の名・土地」に移る。「土地の名・名」が「私」の空想でしかなかったのに対応し、つ…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ マルセル・プルースト畢生の大作「失われた時を求めて」も第三巻に入り、第二篇「花咲く乙女たちのかげに」が始まる。本巻には第一部「スワン夫人のまわりで」が収録されている。 まだ「花咲く乙女たち」は登場せず、第一部の「土地と名 ー名ー」の…
⭐︎⭐︎⭐︎ マルセル・プルースト畢生の大作「失われた時を求めて」、光文社古典新訳文庫(高遠弘美訳)第二巻は第一篇「スワン家のほうへ」の残る二部 第二部 スワンの恋 第三部 土地の名・名 が収められている。超難解な第一部「コンブレー」に引き続き、文章…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 「数多の挫折者」を出してきたことで有名なマルセル・プルーストの「失われた時を求めて」、それも3000Pの超大作ながら初めの数十Pで大抵の人は脱落するという大変な「20世紀文学の金字塔」。 前回レビューした「第一篇 スワン家の方へ I 第一部 コ…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 読書好きなら誰もがその名前は知っている「A la recherche du temps perdu 失われた時を求めて」、フランスの作家マルセル・プルーストが1922年に亡くなるまでの約15年間をこの一作のためだけに費やし、原稿3000枚以上、日本の400字詰め原稿用紙10,…
⭐︎⭐︎⭐︎ 絵画を見るのが好きで、よく美術展に行く。始まりは学生時代に美術教科書で見たモネの「日の出 ー印象ー」だったが、そこから印象派〜ポスト印象派〜キュビズム〜バウハウス〜モダンアート等々と派生していった。 逆に時代を遡るのは苦手で、西洋のい…
⭐︎⭐︎⭐︎ 新海誠の最新映画「天気の子」の小説版。監督自身によるノベライズ版なので、基本的には映画と同じもの。よってこの小説を映画と切り離して単体で読まれる方はまずおられないと思うので、「もう映画は観ている」という前提でレビューを進めていきたい…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズの文庫本落穂拾い、人気漫画家によるトリビュート「しゃばけ漫画」、仁吉の巻についで今回は佐助の巻。ついに真打モー様の登場! 原作:畠中恵 キャラクターイメージ原案:柴田ゆう 漫画: 萩尾望都: うそうそ 箱根の湯治についての…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズの文庫本落穂拾い。2013年、「小説新潮」で人気漫画家によるトリビュート漫画の連載が開始され、翌年それらを集めたアンソロジー集がパンチコミックスから刊行され、2016年には潮文庫から「しゃばけ漫画 仁吉の巻」「しゃばけ漫画 佐…
⭐️⭐️⭐️⭐︎⭐︎ 梨木香歩2005年発表の作品で、梨木文学の最高峰との評価も高い傑作。「f植物園の巣穴」のレビューでも書いたが、21世紀ゼロ年代は梨木香歩の創作意欲が最高潮に達していた時期なのだが、この作品の完成にはなんと4年の歳月をかけている。この作品…
⭐︎⭐︎⭐︎ 朝井リョウを読んでいくシリーズ、今回は「スペードの3」を選んでみた。 トランプゲームの「大富豪」に擬えた「スペードの3」「ハートの2」「ダイヤのエース」の三章からなり、それぞれの仕掛けに工夫を凝らすとともに、三編がうまくリンクして一…
⭐︎⭐︎ この小説を個人的感想を抜きにして評価すれば良くできた小説である、と思う。 プロットはよく練られており、東京と京都に離れてしまった夫婦の感情のすれ違いや行動の行き違いが傷口を徐々に広げていく様、女性同士の交情と最後の種明かし、画廊経営の…
⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズもついに第15弾、文庫本で出ている限りではこれで最終、一つの区切りとなる。今回は「おおあたり」がテーマだが、統一感には乏しく、残念ながら大当たりではない。とはいえ、もう職人技の域、安定したクオリティではあるので、しゃばけ…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ第14弾。今回は「〜になりたい」と言う題名が五つ並んでいる。ことの始まりは、畠中さんは断言はしていないが珍しくも大妖の手代二人仁吉と佐助の失策である。 若だんなが恒例によって寝こむ少し前に、近所で似た年頃の若者が亡くな…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ、第13巻。今回は栄吉や若だんなの嫁取り騒動に絡めて、若だんなの将来についての展望が語られる。妖と人間との時間感覚の差異はこれまで何度も触れられきて、特に「ちんぷんかん」収録の「はるがいくよ」などはシリーズ中屈指の傑作…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ第12弾。外伝から再び本伝に戻って短編五編が並ぶが、今回は「序」がついている。奇跡的に二月ひと月病にかからなかった若だんな、喜んだ手代二人は若だんなに五つのことを約束させる。 一 半年間仕事をしない 二 半年間恋はお預け …
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズの番外編。 「500年の判じ絵」 主人公は佐助(犬神)。ひたすら旅を続ける佐助、今は江戸へ向かう途中で三島宿にいる。街道脇の茶屋に貼られていた判じ絵がどうも妖の佐助宛てに書かれたようで、居合わせた化け狐の朝太と謎解きを始…
⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ、第11巻。今回も五編からなるが、全体を通してのテーマは「若だんなの人助け」、そして裏テーマは「ゆんでめて」の後始末。 第一話「ろくでなしの船箪笥」冒頭で、若だんながある日、一つの木札と出会うところから話は始まる。それ…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 「本が好き!」の企画に参加したのでこちらにも残しておく。 新潮文庫版「堕落論」には17編の評論随筆が収録されており、解説は柄谷行人氏が書いておられる。講演録と思われる作品もあるが、ほとんどは安吾らしい「無頼派」な文章で彼一流の美学が…
⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズも第十巻、例によって五つの作品が並ぶが、今回の特徴は「料理」。しゃばけシリーズのお楽しみである江戸時代の料理、それを今回は各作品に活かし、レシピを冒頭に掲げている。さらに解説では東京大塚の江戸前料理店経営の料理家福田…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 山尾悠子待望の新刊である。今回は人形作家の中川多理さんとのコラボレーションで、作品数は掌編三編と少ないが、中川さんの「小鳥たち」や「老大公妃」の人形の写真が多数挿入され、「怖いけれど美しい」という共通する個性が共鳴し合い、とても素…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 伊坂幸太郎の新作書き下ろし長編。彼の新作といえば「シーソー・モンスター」をレビューしたばかりだが、あちらは螺旋プロジェクトの一環で、こちらは単独作品。伊坂さんこの頃ハイペース。そういえば「シーソーモンスター」の「アイムマイマイ」と…
⭐︎⭐︎⭐︎ 畠中恵さんのしゃばけシリーズ、ここでちょっと一休み。ちょうど「ゆんでめて」まで来たところで出た解説本「しゃばけ読本」をご紹介。「しゃばけ」シリーズの解説や畠中さんの創作の裏側を覗けるのもさることながら、いつもシリーズの表紙を飾るかわ…