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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ドミノ / 恩田陸

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 恩田陸流スラップスティック喜劇。こんなライトで楽しい小説も書けるのかと感心。8000ccのバイクとホラー監督のペットが秀逸。

双頭の船 / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ 東日本大震災の鎮魂、そして再生の願いを込めて池澤夏樹が書いた幻想的小説。非現実と現実が混在していて、やや軽い感は否めない。

永い言い訳

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 西川美和原作小説の自らの映画化。やっぱり西川美和は映画だ、と思い知らされる傑作。本木雅弘、竹原ピストルの演出はもちろん子役のキャスティングと演出が完璧。アリアになってないが手嶌葵のオンブラマイフも染みる。 eiga.com

三月のライオン 前編

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 波海野チカ原作の漫画「三月のライオン」の実写化。コミカルなコマを再現できない分どうしてもシリアスに振れ過ぎる。でもよかった。神木隆之介、染谷将太、佐々木蔵之介がイメージに忠実過ぎるくらい。 eiga.com

on a monday evening / Bill Evans Trio

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 新発掘された晩年のBill Evans Trio(with Eddie Gomez and Eliot Zigmund)の1976年11月15日、マジソン・ユニオン・シアターでのライブ・パフォーマンス音源!健康を害していたとは思えないほどビルのピアノは絶好調。エディのアルコ弾きやエリオ…

カデナ / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ 1968年夏のアメリカ統治下の沖縄で、北ベトナムのためにスパイ活動を行う四人の物語。素人の個人が危なっかしく行うところに味がある。スノブな前書きと長いエピローグは要らない、と思う。 https://www.amazon.co.jp/カデナ-新潮文庫-池澤-夏樹/dp/4…

花を運ぶ妹 / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ バリ島を舞台とした兄と妹のモノローグで構成された池澤夏樹の小説。ヘロインの恐ろしさがリアル。バリ島もよく描けている。ラストがご都合主義的にハッピー過ぎる。 https://www.amazon.co.jp/花を運ぶ妹-文春文庫-池澤-夏樹/dp/4167561069

水鏡推理6 クロノスタシス / 松岡圭祐

🌟🌟🌟 安定のラノベ職人松岡圭祐の水鏡推理シリーズ早第6巻。今回は電通社員女性の死亡で注目されている過労死がテーマ。あざとい感じもするが、もうまとめ上げるスキルと取材力には脱帽。前書きをきっちりと読むべし。 水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫) h…

騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編 / 村上春樹

⭐︎ 村上春樹の新作第2部。前巻からのナチス問題に加えて南京大虐殺、エルサレムの壁とどんどん大風呂敷を広げといてほとんど何の回収もされず、話はどんどんつまらなくなって行く。もしこれで終わりなら、失敗作としか言いようがない。

騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編 / 村上春樹

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ エッセイで披露した健全なる創作活動で書かれたであろう村上春樹の新作、新たな文体に挑戦はしているが、相変わらずの性描写の氾濫には辟易。オートグラフとマランツ#7&9(多分)で奏でられるショルティ&VPOの薔薇の騎士は聴いてみたい。