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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

芸術新潮 2019年7月号 萩尾望都特集

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 芸術新潮がモー様こと萩尾望都を大特集、しかも表紙絵は描きおろし新作、とあれば買わずにいられない、もう永久保存版。 画業50周年記念大特集とあるが、それだけでなく、 ・「ポーの一族 ユニコーン編」が完結し、単行本第一巻がもうすぐ発売にな…

もののふの国 / 天野純希

⭐️⭐️⭐️⭐️ 螺旋プロジェクト第三回発刊は新進歴史小説家天野純希の「もののふの国」。前2作の短期間に絞った設定から打って変わり、平安時代の平将門の乱から、明治初期の西南戦争まで、1000年近くの長きに渡った武士(もののふ)の時代を総括した壮大な物語…

うそうそ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ第五作はシリーズ化後初となる待望の長編。一言、ページをめくる手が止まらない素晴らしい出来映え、大満足の一冊。 若だんな、生まれて初めて旅に出る!相変わらずひ弱で、怪我まで負った若だんなを、両親は箱根へ湯治にやることに…

シーソーモンスター / 伊坂幸太郎

⭐️⭐️⭐️⭐️ 螺旋プロジェクト第二回配本は言い出しっぺの伊坂幸太郎。 我が家の嫁姑の争いは、米ソ冷戦よりも恐ろしい。バブルに浮かれる昭和の日本。一見、どこにでもある平凡な家庭の北山家だったが、ある日、嫁は姑の過去に大きな疑念を抱くようになり…。(…

おまけのこ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ 畠中恵のしゃばけシリーズも第四巻。前作でそろそろ本格長編も読みたいと書いたが、残念ながら今回も短編集で5編おさめられている。残念ながらとは言ったが、畠中さん、手を替え品を替え楽しませてくれるので満足感は高い。 一人が寂しくて泣きます…

死にがいを求めて生きているの / 朝井リョウ

⭐️⭐️⭐️⭐️ 先日「桐島、部活やめるってよ」をレビューした朝井リョウの新作。と言っても、格別これに興味があったわけではなく、私の大好きな伊坂幸太郎の新作「シーソーモンスター」を読もうと思ったら、それが螺旋プロジェクトの一環で、単独でも読めるけれ…

ぬしさまへ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ 「しゃばけ」が好評で書かれた続編、しゃばけシリーズ第二巻。短編集だが、粒そろいの人情噺が並んでおり、結構ホロリとさせられた。「しゃばけ」では全くネタバレさせないように気をつけたが、この巻以降はある程度のネタバレをお許しいただきたい。…

ねこのばば / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ、第三巻。ますます好調ではあるが、二冊連続して短編集、しかも同工異曲的になってきており、だいたい展開が読めるようになってきた。次あたり、そろそろ本格長編も読みたいところ。 お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ご…

猫のまぼろし、猫のまどわし / 東雅夫編

⭐️⭐️⭐️ 東京創元社文庫創刊60周年祝企画のリストに「猫のまぼろし、猫のまどわし」という面白そうな本があったのでリンク先を覗いてみた。単独作品ではなく、アンソロジストの東雅夫氏の手になる、猫にまつわる東西の怪奇譚を集めたアンソロジー集だった。…

しゃばけ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ 「つくもがみ貸します」に次いで、いよいよ長大なシリーズの起点となった「しゃばけ」を読んでみた。 江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事…