2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧
⭐️⭐️ 投げっぱなしジャーマンとの評価も高い(?)恩田陸さん。今回は投げっぱではなかったものの、例によって例の如く上巻上々、下巻はひどい。前半星四つ、後半一つで平均2.5と言いたいところだが、結末があまりにもひどいので星二つ。 この作品、興行プロ…
⭐️⭐️ クローゼットから発掘した宮部みゆきの二冊目は「ICO」。RPGで有名なICOのノベライズである。うちの子がやっていたのは時々見ていたが、寒色系で繊細なグラフィックの印象的な作品だった、と記憶している。宮部みゆきもこのICOの大ファンで、SCEの制作…
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ どこかに書いたことがあるが、宮部みゆきが「怪物」的な悪を描くようになった時期と自身の阪神淡路大震災による心的疲労の時期が重なり、時代物以外の彼女の作品を読むことをやめてしまった。 しかしその後も彼女は「理由」で直木賞を獲ったのを始…
⭐️⭐️⭐️ 久々の宮部みゆき。独り立ちした子供のクローゼットを整理していて二冊見つけ、せっかくなのでブックオフに売る前に読んでみることにした。一冊目は「ドリームバスター」。表紙絵からしてなにかジュブナイルもの、あるいは宮部が好きなRPG的な匂いが…
⭐️⭐️⭐️ 三島由紀夫の小説の主だったものは大体読んでいるが、未読のものも多く、時々読み足したくなる。今回は、これまたブックオフで目についた「命売ります」を読むことにした。 下記のAMAZON解説を読むと何やらすごい小説のように思えるが、実質は十台で…
⭐︎⭐︎⭐︎ この頃どういうわけか、「本が好き!」に漱石の「こころ」のレビューが多いのでついつい読んでしまう。マーブルさんもそのお一人だが、そのつながりでエドガー・アラン・ポーの短編集のレビューの中で 「こころ」を読むと「ウィリアム・ウィルソン」…
⭐︎⭐︎⭐︎ 汲めども尽きぬ恩田陸の未読作品。今回は彼女お得意の超能力系ミステリー。題名は「こうじんどうじょ」と読む。「劫尽」の説明は物語中盤を過ぎた頃に起こる大厄災を象徴する言葉として出てくる。「こうじんか、劫尽火」、悪いことをすると地獄の劫火…