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備忘録、採点表

評論

堕落論 / 坂口安吾

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 「本が好き!」の企画に参加したのでこちらにも残しておく。 新潮文庫版「堕落論」には17編の評論随筆が収録されており、解説は柄谷行人氏が書いておられる。講演録と思われる作品もあるが、ほとんどは安吾らしい「無頼派」な文章で彼一流の美学が…

銀河英雄伝説大考察(マイウェイムック)

⭐️⭐️ 映画待ちでふらっと本屋に立ち寄って目に入ってしまった。話のネタに丁度よさそう、とパラパラめくっていたが、妙に胡散臭い。このムック、文責ライターが記載されていない。誰が書いたか分からないものには手をつけるべきではないかとも思ったが、カラ…

エミリ・ディキンスン アメジストの記憶 / 大西直樹

⭐️⭐️⭐️⭐️ 先日レビューしたアンソニー・ドーアの短編集「Memory Wall」、その中でもとりわけ秀逸なドーア流ジュブナイル小説が「River Nemunas」。カンサスの少女Allieが両親を事故で亡くし、リトアニアの祖父の元で暮らす物語であるが、リトアニアに旅立つ…

NHK「100分de名著」ブックス 夏目漱石 こころ / 姜尚中

⭐︎⭐︎⭐︎ この頃どういうわけか、「本が好き!」に漱石の「こころ」のレビューが多いのでついつい読んでしまう。マーブルさんもそのお一人だが、そのつながりでエドガー・アラン・ポーの短編集のレビューの中で 「こころ」を読むと「ウィリアム・ウィルソン」…

村上春樹は、むずかしい / 加藤典洋

⭐︎⭐︎⭐︎ 硬軟双方持ち合わせる文学評論家加藤典洋が、村上春樹のデビューから2015年執筆時点までの内的変化と小説の変容について分析している。リアルタイムで知っているものからすると突っ込みどころは結構あるが、自分なりの春樹観を持って読む限り良書では…