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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

官能小説家 / 高橋源一郎

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ポストモダン作家高橋源一郎と才能のなかった小説家半井桃水の自己卑下の泥沼の中で育った蓮の台の上に咲いた美しい華樋口一葉(夏子)の物語と、、、ついでにAV男優森鴎外が夏子とヤリまくるゲスの極み的なフランス書院的お話。よく朝日新聞が掲載したもんだ。

 

Turn Up The Quiet / Diana Krall

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ダイアナ・クラール待望のジャズ・スタンダードの新譜。やっぱりダイアナはスタンダードが似合う。アレンジも凝り過ぎず派手過ぎず、好い雰囲気で彼女本来の魅力を引き出している。彼女と共同プロデュースの故トミー・リピューマに合掌。

 

南の島のティオ / 池澤夏樹

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南洋の、広い海の中の、静かな明るい島。きれいな海と椰子の木とのんきな人たち。それに親切な男の子ティオ。あなたもきっと行ってみたくなる、精霊の宿る環礁の島の不思議な物語。

 

 

私だったらこう考える / 銀色夏生

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銀色夏生さんがどんな人か知りたくて読んでみた。常識をわきまえて生きている方でよかった。人に自分の意見や頼みを一方的に押し付ける人、鈍感で頭の悪い人は嫌い、というのは全く同感。言葉はそれだけ取り出して見ても無駄だ、というのもわかる。

 

池澤夏樹 詩集成

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池澤夏樹の原点である詩集。「塩の道」には本人曰くの「若気の至りの稚拙さ」はあるが、父母のマチネ・ポエティクの影響、のちの彼の小説群の萌芽が見られて興味深い。

マシアス・ギリの失脚 / 池澤夏樹

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池澤夏樹の作品の中でも最良の一冊だろう。自然、政治、歴史観、霊性、性、超常現象を全て等価に語り尽くす。マシアスを失脚させるのが、平易な言葉であったことが重い。

 

Ghost In The Shell

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士郎正宗のコミックを押井守監督が映画化したSFアニメの傑作「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」のハリウッド実写映画化。まあまあ良くできているけどちょっと違うような。 #スカヨハ攻殻

 

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