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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

しあわせの理由 / グレッグ・イーガン、山岸真編・訳

⭐️⭐️⭐️⭐️

グレッグ・イーガンの日本オリジナル短編集「祈りの海」に続く短編集。二冊目でも全くクオリティの落ちないイーガンの凄さ!SFとしては易しく哲学的に深い作品が多いので、SFファンでなくても十分楽しめる。象徴主義の画家クノップフの「愛撫」を題材とした「愛撫」、「祈りの海」の「ぼくになることを」とつながりがあり、更にそれを壮大なスケールで描いた「ボーダー・ガード」が特に優れている。唯一、医学用語に誤謬が多いのが残念。