ふうらい姉妹 第二巻 / 長崎ライチ
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あかつき姐さんに勧められて読んだ長崎らいちの「ふうらい姉妹」にはまってしまったので第二巻。第十四回ー二十六回、「回想録」「いろどり広場」収録。各章の合間に諸種外国語版台詞の「世界のふうらい姉妹」が挟まれる。
あいかわらずまったりしたギャグとペースで進んでいくが、前半のハイライトは姉れい子のお見合い。お隣の御節貝(おせっかい)おばさんの勧めで、お相手は非常にシャイな斜井田タケシさん。お互いの特技、体操の話で盛り上がり、意外にも話は進展し、ゆる~い笑いの中でデートまで進んでいく。
レギュラー陣も健在。個人的にお気に入りの馬七馬七(ばななばしち)画伯も健在。れい子に問われてデートのアドバイス。
まず
①相手が人間かどうかちゃんと確認すること
確認できたら
➁とにかく失敗を恐れず挑むこと
相手が象なら、失敗したら踏まれるからね
馬七画伯、ナイスアドバイス!
で、公園での初デートで偶然馬七画伯に遭遇、さてその結果は?
「おねーちゃんデートどうだった?」
「斜井田さんが
馬七さんをお父さんと呼んで
お年玉が降ってきて
そしてぐるぐる回された」
「すごーい かっこいい♡」
妹のしおりの方は、クラス劇「ちら雪姫」の主役ちら雪姫役がくじで当たってしまう第十七回がハイライト。当たって動揺するしおり、
「先生 私 セリフが覚えられないと思う」
「毒りんごを食らった後は寝てればいいから大丈夫!」
「 ホッ」
先生、ナイスアドバイス!
さて、第二十三回でついにふうらい姉妹の家族事情の一端が判明する(ほんとかどうか微妙だが)
「あら ママが残してくれたお金が 底をついてきたみたい」
「ええええっ お姉ちゃん それは大変!! あの 私
出稼ぎにいってきます」
「しおり! ・・・・・今日は家庭訪問で先生がいらっしゃるというのに」
やはりふうらい姉妹のママは亡くなっているようである。で、しおりの先生の家庭訪問に姉の奇想天外な対応が始まる。
というわけで、あとは面白かった会話をいくつか。
「お見合いの人から連絡ないね (中略) 電話してみたら?」
「いきなり?」
「じゃメール」
「いきなり? やはり最初はテレパシーから」
「ないの(心の声 あったらメールや電話は要らないの)」
「渋柿が混ざってるから気をつけて食べるのよ♡」
「なんで混ぜたの!?」
「なんかもうマトリョーシカが頭から離れなくなった」
「ええ」
「買いに行ってきます 南米コロンビアへ」
「ロシアだよ」
「ロシア!? では買い物ついでに
北方領土の件をむし返してきます」
「そういうのはお姉ちゃんの係じゃないよ」
その他いろいろ楽しめます。待て次巻!(やるのか?)
『ベスト(残念な)姉妹・オブ・THE・ワールド。 「じわじわくる」と話題の4コマ漫画の最新巻! 天に二物を与えられなかった、残念な姉・れい子、 その姉に似てると言わざるを得ない、勿体ない妹・しおり。 姉妹ふたりの、驚きと失笑と姉妹愛に満ちた毎日! お見合い、デートに家庭訪問と、にぎやかな出来事が詰め込んである第2巻。 (AMAZON)』