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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

クレオパトラの夢 / 恩田陸

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  オネエ喋りの神原恵弥(めぐみ)シリーズ第二弾。「MAZE」があまり面白くなかったので、随分ほったらかしにしてあったが、やっと読んだ。

 

  恩田陸と言えば「大風呂敷広げ過ぎの畳み忘れ」が特徴なのだが、これは逆。前半思わせぶりにいろんな謎を散りばめておいて、後半の尻すぼみ感が半端じゃない。

 

  主人公のおねえキャラで何とかもってる感じだが、彼に親近感が湧くかと言われればそうでもない。「ブラック・ベルベット」という第三弾があるらしいが、たぶん読まないだろう。(とMAZEでも思ったのにこれを読んでしまったわけだが)

 

 『北国のH市を訪れた神原恵弥。不倫相手を追いかけていった双子の妹を連れ戻すという名目の裏に、外資製薬会社の名ウイルスハンターとして重大な目的があった。H市と関係があるらしい「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体を掴むこと。人々の欲望を掻きたててきたそれは、存在自体が絶対の禁忌であった―。謎をめぐり、虚実交錯する世界が心をとらえて離さない、シリーズ第二作! (AMAZON解説より)』