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備忘録、採点表

ファンタジー

おおあたり / 畠中恵

⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズもついに第15弾、文庫本で出ている限りではこれで最終、一つの区切りとなる。今回は「おおあたり」がテーマだが、統一感には乏しく、残念ながら大当たりではない。とはいえ、もう職人技の域、安定したクオリティではあるので、しゃばけ…

なりたい / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ第14弾。今回は「〜になりたい」と言う題名が五つ並んでいる。ことの始まりは、畠中さんは断言はしていないが珍しくも大妖の手代二人仁吉と佐助の失策である。 若だんなが恒例によって寝こむ少し前に、近所で似た年頃の若者が亡くな…

ずえずえ / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ、第13巻。今回は栄吉や若だんなの嫁取り騒動に絡めて、若だんなの将来についての展望が語られる。妖と人間との時間感覚の差異はこれまで何度も触れられきて、特に「ちんぷんかん」収録の「はるがいくよ」などはシリーズ中屈指の傑作…

たぶんねこ / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ第12弾。外伝から再び本伝に戻って短編五編が並ぶが、今回は「序」がついている。奇跡的に二月ひと月病にかからなかった若だんな、喜んだ手代二人は若だんなに五つのことを約束させる。 一 半年間仕事をしない 二 半年間恋はお預け …

えどさがし / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズの番外編。 「500年の判じ絵」 主人公は佐助(犬神)。ひたすら旅を続ける佐助、今は江戸へ向かう途中で三島宿にいる。街道脇の茶屋に貼られていた判じ絵がどうも妖の佐助宛てに書かれたようで、居合わせた化け狐の朝太と謎解きを始…

ひなこまち / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ しゃばけシリーズ、第11巻。今回も五編からなるが、全体を通してのテーマは「若だんなの人助け」、そして裏テーマは「ゆんでめて」の後始末。 第一話「ろくでなしの船箪笥」冒頭で、若だんながある日、一つの木札と出会うところから話は始まる。それ…

やなりいなり / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズも第十巻、例によって五つの作品が並ぶが、今回の特徴は「料理」。しゃばけシリーズのお楽しみである江戸時代の料理、それを今回は各作品に活かし、レシピを冒頭に掲げている。さらに解説では東京大塚の江戸前料理店経営の料理家福田…

しゃばけ読本 / 畠中恵

⭐︎⭐︎⭐︎ 畠中恵さんのしゃばけシリーズ、ここでちょっと一休み。ちょうど「ゆんでめて」まで来たところで出た解説本「しゃばけ読本」をご紹介。「しゃばけ」シリーズの解説や畠中さんの創作の裏側を覗けるのもさることながら、いつもシリーズの表紙を飾るかわ…

ゆんでめて / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️⭐︎ しゃばけシリーズも九作目に入る。短編五本で一冊というのがもう恒例となっているが、毎回色々と趣向を凝らせ飽きさせないように努力されているのは立派。 今回は離れの火事で行方不明になってしまった屏風のぞきをめぐり、四年後から始めて、一年…

ころころろ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ第八作。いつものように五編の短編が並んでいるが、今回はその全てを貫いて、若だんなの失明騒動を描いているところが面白い試み。 まず一作目の「はじめての」では、若だんな一太郎12歳の頃のほのかな初恋が描かれる。その初恋の少…

いっちばん / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ第七作。安定の短編五編構成。にぎやかに妖勢ぞろいで始まるが、後半はちょっと退屈、このシリーズのお約束の設定に沿った話でまあまあ予定調和の世界。 兄の松之助が長崎屋を出て所帯を持ち、親友の栄吉は菓子作りの修業へ。普段か…

ちんぷんかん / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ第六作。いきなり若だんなが冥土送りになりびっくりさせるが、全体を通じては、貰い火で焼け落ちた長崎屋の新築と腹違いの兄松之助の縁談の成り行きが語られる。 「私ったら、死んじゃったのかしらねえ」長崎屋が大火事に巻き込まれ…

うそうそ / 畠中恵

⭐️⭐️⭐️⭐️ しゃばけシリーズ第五作はシリーズ化後初となる待望の長編。一言、ページをめくる手が止まらない素晴らしい出来映え、大満足の一冊。 若だんな、生まれて初めて旅に出る!相変わらずひ弱で、怪我まで負った若だんなを、両親は箱根へ湯治にやることに…

猫のまぼろし、猫のまどわし / 東雅夫編

⭐️⭐️⭐️ 東京創元社文庫創刊60周年祝企画のリストに「猫のまぼろし、猫のまどわし」という面白そうな本があったのでリンク先を覗いてみた。単独作品ではなく、アンソロジストの東雅夫氏の手になる、猫にまつわる東西の怪奇譚を集めたアンソロジー集だった。…

山尾悠子作品集成 / 山尾悠子

⭐️⭐️⭐️⭐️ 「増補・夢の遠近法」に収録されていた「パラス・アテネ」の続編(破壊王シリーズ)を読みたくて、図書館から借りだしてきた。分厚い、重い! 山尾悠子作品集成 国書刊行会から2000年に発行されている。嬉しいことに栞に佐藤亜紀が「異邦の鳥」とい…

ドリームバスター / 宮部みゆき

⭐️⭐️⭐️ 久々の宮部みゆき。独り立ちした子供のクローゼットを整理していて二冊見つけ、せっかくなのでブックオフに売る前に読んでみることにした。一冊目は「ドリームバスター」。表紙絵からしてなにかジュブナイルもの、あるいは宮部が好きなRPG的な匂いが…

マイブック 2018年の記録

「ブクレコ」や「本が好き!」でやっていた年末恒例行事、その年の読書総括である。今年はこちらですることにした。 2018/12/20現在、公開レビューが111本、下書き中が9本ある。下書きからはおそらく選ぶことはないと思うので、この時点で思いつくままに選…