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続 ゆうけいの月夜のラプソディ 的な

エッセイ

一度だけの大泉の話 / 萩尾望都

☆☆ ども、久々の萩洗会(萩尾望都洗脳委員会)です。。。 てな感じで竹洗会(竹宮惠子洗脳委員会)あかつきと二人して、できるだけ楽しい雰囲気で我が敬愛するモー様こと萩尾望都先生とあかつきの敬愛する竹宮惠子先生の作品をこのサイトで紹介してきたので…

風とともにゆとりぬ / 朝井リョウ

⭐︎⭐︎⭐︎ 朝井リョウを読むシリーズ、ゆとり世代のトンデモ大学生活を綴った「時をかけるゆとり」に続く第二弾「風と共にゆとりぬ」です。堂々と巻頭に「マーガレット・ミッチェルに捧ぐ」と書いてあります。よう言うた、というか、どの口が言う、というか。。…

時をかけるゆとり / 朝井リョウ

⭐︎⭐︎⭐︎ 朝井リョウを読むシリーズ、小説を一通り読み終えたのでエッセイに入ります。畏れ多くも原田知世様の「時をかける少女」からお題をいただいた「時をかけるゆとり」です。風の噂でバカバカしいエッセイだとは聞いていたのですが、まあ予想をはるかに上…

太陽と乙女 / 森見登美彦

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ モリミーこと森見登美彦の「太陽と乙女」です。(いろんな意味で)衝撃のデビュー作「太陽の塔」と(乾坤一擲待望の女性ファンを一気に増やした)代表作「夜は短し歩けよ乙女」を合体させたような題名からして、またまた京大腐れ大学生と妄想不思議…

堕落論 / 坂口安吾

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 「本が好き!」の企画に参加したのでこちらにも残しておく。 新潮文庫版「堕落論」には17編の評論随筆が収録されており、解説は柄谷行人氏が書いておられる。講演録と思われる作品もあるが、ほとんどは安吾らしい「無頼派」な文章で彼一流の美学が…

ぐるりのこと / 梨木香歩

⭐︎⭐︎ 「海うそ」がよかったので、続けて梨木香歩を読んでみたが、う~ん、こんなはずじゃなかった、というのが二点あった。 まずは自分の勘違い。以前「ぐるりのこと」といううつ病を扱った映画を見ていたので、それの原作だと思っていた。これが全くの間違…

ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ / イリーナ・メジューエワ

⭐︎⭐︎⭐︎ ロシア出身で現在は日本在住の名ピアニスト、メジューエワさんのピアノ曲解説本。ピアニストの視点からの解説はさすがに鋭い。 とは言え、彼女は日本語で文章は書けないので、編集者と家人の力を借り、語りのセッションを9回繰り返して完成させたそう…

空海 / 高村薫

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 孤高の天才空海の構築した余人の理解を容易に許さない哲学体系を語るとともに、日本という国が弘法大師信仰という霊験あらたかな民間宗教に変質させていった過程を丁寧に追った、高村薫の思索の旅。 空海 高村薫 新潮社 1944円 Amazonで購入書評

思い出を切りぬくとき / 萩尾望都

⭐️⭐️⭐️ モー様こと萩尾望都先生のユーモラスなエッセイ集。望都様の名前の秘密が明かされる、というほどてもないが、面白い。締めるところは締めるのはさすが。 思い出を切りぬくとき 萩尾望都 河出書房新社 599円 Amazonで購入書評

春になったら苺を摘みに / 梨木香歩

⭐︎⭐︎⭐︎ 梨木香歩さんの下宿の女主人ウェスト夫人の思い出に心打たれるエッセイ集。まるで「西の魔女」の英国での生活を読むような心持がする。表紙の素敵な写真は星野道夫氏の手になるもの。

私だったらこう考える / 銀色夏生

⭐︎⭐︎⭐︎ 銀色夏生さんがどんな人か知りたくて読んでみた。常識をわきまえて生きている方でよかった。人に自分の意見や頼みを一方的に押し付ける人、鈍感で頭の悪い人は嫌い、というのは全く同感。言葉はそれだけ取り出して見ても無駄だ、というのもわかる。