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備忘録、採点表

メッセージ / Arrival

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ テッド・チャンの傑作SF「あなたの人生の物語」の実写化は絶対無理だと思っていた。これは奇跡的だ。 #メッセージ #あなたの人生の物語 #ドゥニヴィルヌーヴ #テッドチャン #sf #映画 #奇跡的 #実写化 #arrival #storyofyourlife #denisvilleneuve …

ちょっと今から仕事やめてくる

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 題名やトレイラーから予想していたよりずっと真摯でよくできた映画だった。さすが成島出。福士蒼汰や工藤阿須賀、黒木華の演技もよかった。特に福士君は一皮むけていい役者になった気がする。北川恵海の原作も読みたくなった。 eiga.com

Voices in the Night / Steven Millhauser

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 短編の名手スティーブン・ミルハウザーの16の短編集。出来不出来はあるものの、「Phantoms」、「Mermaid Fever」、「A Report on Our Recent Troubles」などはミルハウザーらしさが出ていて素晴らしい。そして最後の表題作でのユダヤ人としての自身…

美女と野獣

⭐︎⭐︎⭐︎ ゴージャス。前半退屈、後半やっと盛り上がる。エマ・ワトソンがちょっと首を傾げて口角を上げて喋るところが変わってなくて微笑ましかった。

ビアンカ・オーバースタディ / 筒井康隆

⭐︎⭐︎ 筒井康隆先生がラノベに挑戦したら、自ら「時をかける少女」をパロディにしちゃってしかも超お下劣な小説になってしまった。 でも、ハイブリッドカエル対巨大カマキリの戦闘は捧腹絶倒!

Chopin: 51 Mazurkas / Irina Mejoueva

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ショパンの名手、イリーナ・メジューエワによるショパンのマズルカ全集。格調高い演奏を若林工房の好録音で楽しめる。Music Arenaに詳細な解説あり。

ミーナの行進 / 小川洋子

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 阪神大震災で損なわれる以前、1972年を芦屋の伯父の大邸宅で過ごす少女と従妹ミーナとコビトカバのポチ子の物語。懐かしさと切なさと喪失と、そこからの成長の物語。岡山出身で芦屋に暮らされているだけあり、小川洋子の作品の中でも出色の出来。

官能小説家 / 高橋源一郎

⭐︎⭐︎⭐︎ ポストモダン作家高橋源一郎と才能のなかった小説家半井桃水の自己卑下の泥沼の中で育った蓮の台の上に咲いた美しい華樋口一葉(夏子)の物語と、、、ついでにAV男優森鴎外が夏子とヤリまくるゲスの極み的なフランス書院的お話。よく朝日新聞が掲載し…

4321 / Paul Auster

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ポール・オースターの新作にて70歳間近とは思えない渾身の大作、等身大の主人公の有り得た四つの人生をアメリカ現代史を背景に並行して描く。最後には恒例の大どんでん返し、相変わらず喰えない人だった。

Turn Up The Quiet / Diana Krall

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ ダイアナ・クラール待望のジャズ・スタンダードの新譜。やっぱりダイアナはスタンダードが似合う。アレンジも凝り過ぎず派手過ぎず、好い雰囲気で彼女本来の魅力を引き出している。彼女と共同プロデュースの故トミー・リピューマに合掌。

君のそばで会おう / 銀色夏生

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 銀色夏生さんの、いつもわたしを励ましてくれる詩集。君のそばで、はBy your side=君の味方、という意思が込められていると思う。

南の島のティオ / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 南洋の、広い海の中の、静かな明るい島。きれいな海と椰子の木とのんきな人たち。それに親切な男の子ティオ。あなたもきっと行ってみたくなる、精霊の宿る環礁の島の不思議な物語。

3月のライオン 後編

⭐︎⭐︎⭐︎ 二階堂の出番が少ない分、前編より暗めだがなかなか良かった。 eiga.com

私だったらこう考える / 銀色夏生

⭐︎⭐︎⭐︎ 銀色夏生さんがどんな人か知りたくて読んでみた。常識をわきまえて生きている方でよかった。人に自分の意見や頼みを一方的に押し付ける人、鈍感で頭の悪い人は嫌い、というのは全く同感。言葉はそれだけ取り出して見ても無駄だ、というのもわかる。

池澤夏樹 詩集成

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 池澤夏樹の原点である詩集。「塩の道」には本人曰くの「若気の至りの稚拙さ」はあるが、父母のマチネ・ポエティクの影響、のちの彼の小説群の萌芽が見られて興味深い。

マシアス・ギリの失脚 / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 池澤夏樹の作品の中でも最良の一冊だろう。自然、政治、歴史観、霊性、性、超常現象を全て等価に語り尽くす。マシアスを失脚させるのが、平易な言葉であったことが重い。

Ghost In The Shell

⭐︎⭐︎⭐︎ 士郎正宗のコミックを押井守監督が映画化したSFアニメの傑作「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」のハリウッド実写映画化。まあまあ良くできているけどちょっと違うような。 #スカヨハ攻殻 eiga.com

ドミノ / 恩田陸

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 恩田陸流スラップスティック喜劇。こんなライトで楽しい小説も書けるのかと感心。8000ccのバイクとホラー監督のペットが秀逸。

双頭の船 / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ 東日本大震災の鎮魂、そして再生の願いを込めて池澤夏樹が書いた幻想的小説。非現実と現実が混在していて、やや軽い感は否めない。

永い言い訳

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 西川美和原作小説の自らの映画化。やっぱり西川美和は映画だ、と思い知らされる傑作。本木雅弘、竹原ピストルの演出はもちろん子役のキャスティングと演出が完璧。アリアになってないが手嶌葵のオンブラマイフも染みる。 http://eiga.com/movie/8…

三月のライオン 前編

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 波海野チカ原作の漫画「三月のライオン」の実写化。コミカルなコマを再現できない分どうしてもシリアスに振れ過ぎる。でもよかった。神木隆之介、染谷将太、佐々木蔵之介がイメージに忠実過ぎるくらい。 http://eiga.com/movie/83116/

on a monday evening / Bill Evans Trio

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 新発掘された晩年のBill Evans Trio(with Eddie Gomez and Eliot Zigmund)の1976年11月15日、マジソン・ユニオン・シアターでのライブ・パフォーマンス音源!健康を害していたとは思えないほどビルのピアノは絶好調。エディのアルコ弾きやエリオ…

カデナ / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ 1968年夏のアメリカ統治下の沖縄で、北ベトナムのためにスパイ活動を行う四人の物語。素人の個人が危なっかしく行うところに味がある。スノブな前書きと長いエピローグは要らない、と思う。 https://www.amazon.co.jp/カデナ-新潮文庫-池澤-夏樹/dp/4…

花を運ぶ妹 / 池澤夏樹

⭐︎⭐︎⭐︎ バリ島を舞台とした兄と妹のモノローグで構成された池澤夏樹の小説。ヘロインの恐ろしさがリアル。バリ島もよく描けている。ラストがご都合主義的にハッピー過ぎる。 https://www.amazon.co.jp/花を運ぶ妹-文春文庫-池澤-夏樹/dp/4167561069

水鏡推理6 クロノスタシス / 松岡圭祐

🌟🌟🌟 安定のラノベ職人松岡圭祐の水鏡推理シリーズ早第6巻。今回は電通社員女性の死亡で注目されている過労死がテーマ。あざとい感じもするが、もうまとめ上げるスキルと取材力には脱帽。前書きをきっちりと読むべし。 水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫) h…

騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編 / 村上春樹

⭐︎ 村上春樹の新作第2部。前巻からのナチス問題に加えて南京大虐殺、エルサレムの壁とどんどん大風呂敷を広げといてほとんど何の回収もされず、話はどんどんつまらなくなって行く。もしこれで終わりなら、失敗作としか言いようがない。

騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編 / 村上春樹

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ エッセイで披露した健全なる創作活動で書かれたであろう村上春樹の新作、新たな文体に挑戦はしているが、相変わらずの性描写の氾濫には辟易。オートグラフとマランツ#7&9(多分)で奏でられるショルティ&VPOの薔薇の騎士は聴いてみたい。

ラ・ラ・ランド

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ アカデミー賞期待大のラ・ラ・ランド。騒ぎすぎかなって感じの、古き良き白人のためのハリウッドミュージカルへのオマージュ作品だった。決して悪くはない。ほろ苦くて魅惑的。 http://eiga.com/movie/82024/

聖なる怠け者の冒険 / 森見登美彦

⭐︎⭐︎⭐︎ シリアスな幻想小説だった「夜行」とは対極にある、いつもの森見登美彦節が楽しめる京都シリーズ。「有頂天家族」「宵山万華鏡」と通底するとの作者弁だが「夜は短し歩けよ乙女」と表裏一体な感じがする。「僕は人間である前に怠け者なのです」の主人…

天使の梯子

Jacob's ladder landed to us in the late afternoon. 天使の梯子が降りて来た午後。

シンドローム / 鬼束ちひろ

⭐︎⭐︎⭐︎ 長いブランクを経ての「剣と楓」以来久々の新作。2011年の神戸でのコンサートでもうだめだなと思っていただけによく帰ってきたなと思う。しかし声質が変わった、独特の狂気を孕むようなハイトーンが影を潜め凡庸な声になってしまった。あの声で相変わ…

不時着する流星たち / 小川洋子

⭐︎⭐︎⭐︎ 小川洋子の新作。ヘンリー・ダーガー、パトリシア・ハイスミス、グレン・グールド、エリザベス・テイラー、牧野富太郎等、実在の人物や出来事を題材をとって小説世界を構築した短編10編が収められている。で、十話とも現実と非現実の狭間を行きつ戻り…

アドルフ・ヴェルフリ展@兵庫県立美術館

⭐︎⭐︎ 二萬五千頁の王国 ファンタスティック・エキセントリック アール・ブリュットの「王」が描いた夢物語。とはいえ、幼女嗜好の犯罪者が半生を統合失調症で精神病院で過ごした男。約50の意匠が執拗に繰り返される画面の隙間をドイツ語と音符が埋め尽くし、…

恋妻家宮本

⭐︎⭐︎⭐︎ お気楽ドタバタコメディと思いきや、意外によく脚本の練られた良質なコメディ。キャストもよい。天海祐希を初めて女性として見ることができた。昔の天海役が元ももクロの早見あかり!信じられないくらい奇麗になってた。エンドロ―ルの吉田拓郎の「今…

新釈走れメロス / 森見登美彦

⭐︎⭐︎⭐︎ 二回目の直木賞候補も惜しくも落選したモリミンこと森見登美彦の、名作パロディ集。安定の京都大学腐れ大学生シリーズだが、さすが名作を下敷きにしているだけあって暴走気味の走れメロスを除いては以外にシリアスだったりする。私の大好きな漱石の夢…

笹まくら / 丸谷才一

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 丸谷才一がジェイムズ・ジョイス的手法を駆使し、徴兵忌避者の戦中戦後を描いた傑作反戦小説。戦中の行きずりの女との優れた恋愛小説ともなっている。

沈黙

⭐︎⭐︎⭐︎ あれだけ遠藤周作の原作に忠実に残酷で崇高な物語を紡いでおきながら、マーチン・スコセッシは最後の最後で原作との根源的な解釈の違いを見せた。残念だ。 沈黙 サイレンスhttp://eiga.com/l/cRy5J

樹影譚 / 丸谷才一

⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 村上春樹の「若い読者のための短編小説案内」で論じられていた六編の短編の中で最も興味をそそられた一編。語り手が丸谷から小説内作家へ変わっていきその作家による小説内小説に移り変わって最後にその作家が異界に落とし込まれる、その手腕は見事…

夜行 / 森見登美彦

⭐️⭐️⭐️⭐️ 惜しくも直木賞受賞を逃した森見登美彦の作品。今までのコミカルな面の裏に隠されていた彼の闇の部分を見事にいたダーク・ファンタジー。でも語り口はやはり森見独特のものがある。

若い読者のための短編小説案内 / 村上春樹

⭐️⭐️⭐️ 今年二月末に待望の新作「騎士団長殺し」が発売される村上春樹。彼の作品中の読み残しの一つ。第三の新人六人を作家の視点から遠慮なく読み解いていく、読者としての村上春樹、さすがの一言。

蜜蜂と遠雷 / 恩田陸

⭐️⭐️⭐️⭐️ 今頃?と驚いた直木賞受賞作。さすがの表現力には舌を巻くが、コアなクラシック音楽ファンか、のだめカンタービレやピアノの森が好きな人向け。

桜ほうさら / 宮部みゆき

⭐️⭐️⭐️ 久しぶりの宮部みゆき。時代小説を書かせてもうまいことは知っているが、今回は回り道が長すぎ。

About Grace: A Novel / Anthony Doerr

⭐️⭐️⭐️⭐️ 「シェル・コレクター」「すべての見えない光」のアンソニー・ドーアの処女長編。予知夢を見る男の波乱万丈の人生。舞台はアラスカからカリブ諸島、そして25年の歳月を経て再びアラスカへ。最終章が深い余韻を残す。が、英語で読むと長い。

Rogue One: A Star Wars

⭐️⭐️⭐️ 意外に面白かったし、よく出来ていた。ラスト30分くらいは本シリーズに負けないクオリティ。あらためてキャリー・フィッシャーに黙祷。 eiga.com

首折り男のための協奏曲 / 伊坂幸太郎

⭐️⭐️⭐️ 殺し屋首折り男と伊坂幸太郎ワールドの常連探偵黒澤の織りなす短編集。マリアビートルの首折り男七尾とは関係ないようで残念。

海賊とよばれた男 / 百田尚樹

⭐️⭐️⭐️ 映画を観てのあと読み。稀代の経営者出光佐三の生涯を描く。百田流美化はあるにしても偉大な経営者であったことは間違いない。

水鏡推理5 ニュークリアフュージョン / 松岡圭祐

⭐️⭐️ ラノベ・ミステリー職人松岡圭祐のシリーズ第五弾。驚きというかお笑いのサブタイトルのダブルミーニング。残念ながらこのシリーズ、もりあがりそうにない。

海賊と呼ばれた男

⭐️⭐️⭐️⭐️ 本年度の大作正統派映画。「永遠のゼロ」の山崎貴監督と岡田准一君の組み合わせは相性良し。他のスタッフとキャストの頑張りにも拍手。 http://eiga.com/movie/83442/

土の記(上)(下) / 高村薫

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 私が最も尊敬の念を抱く日本人作家、高村薫待望の新刊。わが故郷奈良県の寒村を舞台に「この国のかたち」を描き切り、最後の一頁の客観的記録で読む者の心を震撼させて締める手腕はさすがとしか言いようがない。

Satie / Olga Scheps

⭐️⭐️⭐️⭐️ ロシアの若手ピアニスト、オルガ・シェプス Olga Scheps による端正でエレガントなサティ曲集